My Story

Philosophy(根っこの考え)

私の人生のターニングポイントは、13歳の時の入院生活です。

いかに健康であるということが奇跡か、失ってから始めて気づかされる絶望感。

遊ぶも、学ぶも、食べるも、たのしむも、健康じゃなきゃはじまらない。

私のなかでの “健康” とは、病気じゃないこと・・・ではありません。

医療が発達した今の社会で、一病息災、二病息災は当たり前。

障害のひとつやふたつは、愛嬌です。

 

そんな完全ではない人間を愛し、

自分らしい人生をまっとうすること

これが、私の考える健康です。

 

そんな心もからだも康らかに、自分らしいライフスタイルを過ごすために、さまざまなニーズに対応しながら、身近で手軽な食からはじめる健康管理を提供していくのが、管理栄養士・髙橋菜里の役目です。

Mission(目指す社会像)

私は、入院経験から、「病院の管理栄養士になりたい!!!」と考え、大学進学しました。ただ、自分は管理栄養士になることが目的になっていて、どんな管理栄養士になりたいかが、不明確なままでした。

そんな時に起きたのが、東日本大震災。大学2年目が終わる頃でした。

支援活動に行った先で聞いたのが、「食物アレルギーがあるため、支援物資を食べられない」という言葉。津波から命が助かったにもかかわらず、適切な食事支援が得られず命を落としてしまう二次災害の現場を知り、「これは管理栄養士として、変えていかなければならない…」と自分のやるべきことが見えた瞬間でした。

当時、参画していた有志団体を通じて、新潟県の企業と連携し、食物アレルギー対応の商品開発を実施。この活動が、当時の新潟県知事の目にとまり、「髙橋さんは、起業したらどうだろうか?」と言われたことをきっかけに、NPO法人プロジェクト88を学生起業。他にも、農林水産省「フード・アクション・ニッポンアワード2011」の優秀賞をはじめ、多くの賞をいただくことができました。

 

NPOでは、「『大学は美味しい!!』フェア」の企画運営をはじめ、農業や食にまつわるイベント運営、食育授業、農業体験、商品開発、防災給食、初めての日本酒講座など、さまざまな活動を経験させていただきました。

NPOの活動も軌道にのりはじめ、順調にみえた時に、新たな転換点となったのが、「アレルギー疾患対策基本法」の制定です。法律のできる前と後で、人間も社会もここまで変わるのか…と、驚かされました。

そんな漠然と問題意識を感じていた頃に、視察で行ったアメリカの日本米栽培の現場。ヘリコプターでタネを直播きし、選別でふるい分けられていく姿に、「規模が違う」と愕然とし、日本の農業の未来に大きな不安を覚えました。

 

これは、もっと大きな視点をもって、活動していかなければならないのではないか…そう考えていた矢先に、紹介されたのが、松下政経塾でした。

いま以上の活動をしていくために、政治と経営について学ぶ。

活動の足をとめ、学び直すことは、正解なのかどうか。

NPOの活動が好きだったからこそ、本当に苦渋の決断でした。

 

しかし、松下政経塾に入ってからというものの、毎日が苦難の連続でした…

 

自分の無知さ、考えの甘さ、自己肯定感をなくす日々。

自問自答の毎日です。

 

多くの方に、迷惑をかけながら、いまもなお、目指す社会像は変わらず、「食のバリアフリーを実現する」…この一点に尽きます。

私は、貧困、栄養失調、食事制限、あらゆる課題を乗り越えて、人々が自分に合った食選択を通じ、健康的なライフスタイルを送ることで、社会の多様性を生み出すだけでなく、持続可能な食料生産・食料消費を築き、地球市民が食をともに分かち合いながら循環していく社会を目指しています。

「食べる」行為は、「生きる」ことに直結します。もし人生80歳まで生きたと仮定して、1日3食、毎食1時間程度の食事に時間をかけていた場合、人生の中における食事時間は10年、100歳生きたら12年以上の歳月を食事に費やしていることになります。日々の繰り返しと思えば、自分の食生活を考える機会は少ないかもしれませんが、わたしはこの人生の中での10年を、より質の高い食事を提供していきたい。食にいかなる制限があろうとも、”食べる”という選択を自由に楽しめる環境を生み出すことで、誰もが健康を手にできる社会を実現していきたい。そう思っています。

 

この「食のバリアフリーを実現する」という言葉は、私が19歳の時に、「食物アレルギーの有無にかかわらず、同じものを食べられる喜びをつくる」という信念のもと生まれたものでした。

松下政経塾に入り、頭を殴られるような衝撃的でエキサイティングな日々を過ごし、さまざまな食の現場を見聞きする中で、食のバリアとは、なにも食物アレルギーだけでないことを知りました。

食物アレルギーは原因物質はその食品かもしれませんが、根本の原因は、食生活と食環境の変化による腸内環境の悪化にあること、腸内環境の悪化により様々な健康障害や社会課題を引き起こしていること、腸内環境を改善させていくには日々の食改善が必要であること、食改善を推し進めるためには現場と政治の両輪を変えていく必要があること、そんな一貫した考えを持つようになりました。

物の不足、心の不足から、食事制限(食のバリア)を抱える人は、世の中にたくさん存在します。そのような食事制限者をなくすことは不可能ですが、食事制限者が快適に過ごせる食品開発不摂生などによる新たな食事制限者を増やさない働きかけはすることができます。特に、世界では飢餓や栄養失調などの課題が絶えないことと同時に、肥満や糖尿病といった栄養過多による課題が併発しています。

この解決策は、一言で表すなら、自然環境に即した足るを知る食べ方を浸透させることにあります。一人ひとりが「ただ食べる」時代から「よりよく食べる」時代へシフトすることが次代に求められることではないでしょうか。食改善による健康増進を促すことで、余剰分の食料を生み出し、世界がともに食を分かち合える社会をつくることで、食の不均衡(栄養失調と栄養過多)を改善し、持続可能な食料生産・食料消費を循環させていくこと、それが次代が進むべき「食のバリアフリー」だと考えます。

Vision(展望)

食事制限者が快適に過ごせる食品開発は、これまでNPOでやってきたことですし、食物アレルギー対応食品の開発は、あの頃に比べ、かなり闊達になりました。問題は、不摂生などによる新たな食事制限者を増やさない働きかけのほうです。

私は、松下政経塾生として、政治としてのアプローチ、経営としてのアプローチについて、国内外の事例を参考にしながら、勉強してきました。

 

世界の死因の7割は、NCDs非感染性疾患 ≒食源病 ≒生活習慣病)です。

NCDsとは、糖尿病、高血圧、肥満、心疾患など、不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒などに起因し、生活習慣の改善により予防可能な疾患を指します。

 

 

仕事や学業に専念できないのも、

家族や職場に迷惑をかけることも、

収入が不安定になることも、

生活が変わることも、

介護負担を増やすのも、

医療費を増大させるのも、

社会保障の負担を増やすのも、

自治体経営を逼迫させるのも、

国債を増やしていくのも、

…NCDsです。

 

自分自身がそうでしたが、日頃の食生活に気を配ることなんて、病気になってからでないとなかなか気づかないものです。

ですが、なってからでは遅い。

 

だからこそ、予防食学の概念を社会に浸透させたい。

これが、いまの私の想いです。

 

古くから、「予防医学」「未病」という言葉が伝わってきました。

身体に不調を感じ始めたときに、対処するものです。

それも、身体に異変が起きてからの話です。

 

 

もっと前から、日々の生活から、考えられる予防法はないか?自然といつのまにか健康になってる、そんな環境はどうつくればよいか?と考え、生まれたのが、「予防食学」という造語です。

これは、「食の知恵により健康増進を図り、健康障害を未然に防いだり、疾病緩和・再発防止に働きかける学問」と定義しています。

 

私は、健康増進に向けた日々の食習慣の基本方針として、「予防食学7か条」をつくり、普及しています。

予防食学7か条
  1. 腹八分目が最高のダイエット
  2. 自然のもの、自然に近いものを食べる
  3. 多様な食材を、よく噛んで味わう
  4. 旬のものは栄養価も高い
  5. 1日に両手いっぱいの野菜を食べる
  6. こまめな水分補給
  7. 目の前の一食に感謝する

 

あなたのその一食が、あなたの身体と心をつくり、

あなたのその選択が、社会を形成する。

 

だからこそ、よりよい食選択を促すために、今日も情報発信・食提供を続けていきます。

Action(私の実践)

①「しょくすり(食と健康の知恵袋)」の管理運営

食事はいちばんのくすりになる(食×くすり)」というコンセプトのもと、食や健康情報の普及・啓発を行っています。別名「食と健康の知恵袋」という愛称でも親しまれており、身近で手軽な食からはじめる健康管理についてまとめています。自分の脳みそには限界があるため、髙橋菜里にとって、このサイトは自分が学んだことの集積地として大切な存在です。食と健康のプラットホームとして、これからも育てていきます。

②YouTubeによる予防食学の配信

「この小学校には食育授業できるけど、隣の小学校にはできない。自分が話して伝えていける距離には限りがある」これは、NPO時代にずっと痛感していたことでした。距離と時間いう壁を超えて、情報がほしい人に届く手法として、YouTubeを活用した予防食学の発信をしています。「野菜のトリセツ」「予防食学LIVE」「オンライン栄養相談室」など、さまざまなコンテンツを日々制作しています。

③栄養満点レシピの制作

予防食学を具体的に実行していくために大切な手軽で簡単でなおかつ健康になれる栄養満点レシピを研究しています。楽天レシピにて発信したり、企業と連携してレシピや商品を開発しています。

④執筆活動

レシピを作ってWEB発信するだけでは、まだまだ訴求力は足りません。さらなる普及を進めていくために、レシピや考えをとりまとめ、Kindle書籍にしています。おせち料理を気軽に取り入れやすくアレンジした「がんばらないおせち」は、Amazonランキング4冠をとることができました。自分の書籍をつくるだけでなく、私のノウハウをもっと活用してもらうために、時には、Kindle出版プロデューサーとしてKindle書籍を発売したい人に向けたサポートもしています。

⑤コラボ企画による予防食学の推進

自分ひとりでは、予防食学は実現できません。農業、食、栄養、健康、この一連のフード&ヘルスチェーン全体の底上げが肝要です。多くの理解と協力を得ながら、生産者の方や飲食店のみなさまと連携し、さまざまなコンテンツを制作しています。

ワンポイント予防食学

飲食店の既存メニューの栄養ポイントや良い食べ合わせなどを紹介する販促物をつくり、消費者の健康意識の向上や、飲食店の客単価UPにつなげます。

メニュー開発

飲食店がもつストーリーや想いを大切にしたコラボメニューを開発します。

イベント企画

これまで6年間のイベント企画運営の経験を生かして、地域の食が盛り上がる空間づくりを意識し、活動しています。

 

他にも、さまざまな活動をしているので、ぜひ気軽にお声がけください。

それぞれの活動は小さな一歩かもしれませんが、予防食学を地道に少しずつ伝え広めていくことで、長い目でみた人々の健康を下支えし、社会の幸福度を高める活動をしていきたいと思います。