「金運」「開運」「商売繁盛」を願うおせち料理
金運や財運、開運、商売繁盛などを願うおせち料理には、栗金団、たたきごぼうが挙げられます。
おせち料理の定番「栗金団(栗きんとん)」
栗は、日本中どこでも採取できる山の幸の代表格です。古くから「勝ち栗」と呼ばれ、縁起物とされています。
また、きんとんは「金団」と書き、お金や財宝、金の小判などを連想させる食べ物です。おせち料理の栗金団は、黄金色に輝く財宝にたとえ、豊かな1年を願います。他にも、勝負運、金運、財運、商売繁盛などの意味が込められています。
つくるのが難しそうに思えますが、一番簡単につくる方法もご紹介しています。
おせち料理の定番「たたきごぼう」
ごぼうは縁起のよい食材とされ、黒い色は邪気を払う意味を持ち、細長い形には細く長く幸せでいることを意味します。また、地中にしっかり根を張ることから、家族の土台がしっかりすることや家業が土地に根付くことを願います。
そんな縁起の良いごぼうを使った「たたきごぼう」は、軟らかく煮たごぼうを叩き、身を開いてつくることから、別名「開きごぼう」ともいわれ、「運が開く=開運」の意味が込められています。
「五穀豊穣」を願うおせち料理
おせち料理は、もともと、田畑の収穫の報告や感謝の気持ちを込め、神様にお供えしていたところからはじまっています。
五穀豊穣を願う意味には、田作りが挙げられます。
おせち料理の定番:田作り(ごまめ)
田作りとは、片口イワシの稚魚を干して、飴炊きにしたものをいいます。
片口イワシを小さく刻んだものを農作物の肥料として使ったところ、俵いっぱいの米が収穫でき、田畑が豊作になったことに由来しています。
「五万米」の字を当て「ごまめ」と呼ばれることもあり、五穀豊穣を願います。
「平和」を願うおせち料理
おせち料理の定番「紅白なます」
紅白でめでたく、祝いの水引にあやかって、平安と平和を願う縁起物とされています。材料である大根とにんじんは、土中に根を張ることから、家族の土台を築くことを願う意味も込められています。
さいごに
普段の生活の中で、自分の食べているものに気を配る機会はなかなかないかもしれません。そういった意味で、「おせち料理」というものは、食べる時に、味や見た目だけでなく、そこに込められた意味をふと考える時があります。
一年の始めに、今年の願いや抱負を考えるとともに、自分の食べ方や食生活についても見つめ直すきっかけになればうれしいです。
▼一番簡単なおせちのつくり方を紹介しています。