20〜30代

カフェインのメリットとデメリットからカフェインレスやノンカフェインとの違い、代表的なノンカフェイン飲料まで解説

カフェインとはなにか

カフェインとは、コーヒーや緑茶に含まれている苦味成分です。カフェインには、メリットとデメリットの両面を併せ持つため、摂取する時間と量には気をつけてください。

 

カフェインは1日どのくらいがいい?

日本でははっきりとした基準値を示していませんが、欧州食品安全機関によると、成人が摂取しても安全とみられるカフェインの量は1日当たり5.7mg/kg。体重約70kgの人で1日400mg、50kgの場合は、約285mgまでとしています。

コーヒー1杯(150ml)に含まれるカフェインが約90mgになるため、1日1〜3杯程度に留めるといいでしょう。

 

カフェインのメリット

カフェインは、なにかと身体に悪いイメージがありますが、少量摂取する分には、良い側面もあります。

  1. 眠気を吹き飛ばす覚醒作用
  2. 利尿効果が高める
  3. 自律神経の働きや集中力を高める
  4. 血流促進
  5. 脂肪燃焼効果

カフェインは、飲むことで気分のリフレッシュや、利尿効果や血流促進など体内の循環を刺激してくれますが、たくさん摂取しすぎると様々な問題が起こってきます。

 

カフェインは摂取する時間に気をつけよう

カフェインは、摂取する時間に気をつけてください。

カフェインは摂取してからおよそ30分後に効果が出始め、2〜4時間ほど効果が持続します。

だいたい効果がなくなるまでに6〜8時間要するため、睡眠に影響をきたさないためには、就寝時間からの逆算が必要です。例えば、22時に就寝する方は、カフェインの摂取は14時くらいまでにするとよいでしょう。夕方以降の飲み物は、ノンカフェインのものを選ぶのがおすすめです。

 

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カフェインのデメリット

カフェインのデメリットには、睡眠や栄養素の吸収を阻害するなど負の側面があります。とりわけ女性には、貧血や冷え性、生理の症状が重くなったりなどの影響があるため、カフェインの入った飲料は嗜好品と位置付けて、セーブして飲むことをおすすめしています。

  1. 不眠の助長、寝つきを悪くさせる
  2. カルシウムや鉄の吸収を阻害するため、貧血気味の方は注意が必要
  3. 体を冷やす作用があるため、冷え性の方は注意が必要

 

なんで妊婦さんや授乳中はカフェインを摂ってはいけないの?

カフェインのデメリットにも書いたように、カフェインには、栄養素の吸収を妨げる働きがあります。妊産婦の場合、カフェインを摂ることにより、胎盤を通して胎児に必要な栄養素や酸素が届きにくくなる可能性があります。カフェインを摂る量が多くなるほど、流産や早産、発育障害を招く確率が高くなるという報告もあるため、注意が必要です。

カフェインが含まれている代表的な飲み物例

カフェインが含まれている代表的な飲み物は、コーヒーや緑茶などがあげられます。

  • コーヒー
  • 緑茶
  • ほうじ茶
  • 玄米茶
  • ウーロン茶
  • 紅茶
  • ジャスミン茶
  • 抹茶

お茶の葉が原料のお茶は、基本的にすべてカフェインを含んでいます。

カフェインレスとはなにか

カフェインレスとは、カフェイン含有量が少ないことを表しています。

もともとカフェインが含まれているコーヒー豆や茶葉から、カフェインをできる限り除去して減らして製造したものを、カフェインレスと表現しています。

コーヒーには決まりがあり、カフェインを90%以上取り除いたものを「カフェインレス」と表示することになっています。

つまり、カフェインレスコーヒーには、わずかながらではありますがカフェインが含まれています。(含まれるというより、製造上、取り除ききれないものが残っているという感じです。)

 

カフェインレスだから、夕方飲んでも安心!というわけではなく、カフェインの摂取量を全体的に控えたい方や、コーヒーを1日何杯も飲みたいという方向けの飲み物です。

 

デカフェってなに?

「デカフェ」とは、フランス語でいうカフェインレスのこと。「デ」には、“抜く”や“脱”などの意味があり、カフェインはわずかに残っています。

 

ノンカフェインとはなにか

ノンカフェインとは、一切、カフェインを含まない原料を使った飲み物を指します。麦茶やハーブティーなどが、これにあたります。

 

ノンカフェインコーヒーってないの?

コーヒーの原料であるコーヒー豆、緑茶やほうじ茶の原料である茶葉には、カフェインが含まれているので、「ノンカフェインコーヒー」「ノンカフェイン緑茶」は存在しません。

 

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ノンカフェインの代表的な飲み物例

ノンカフェイン飲料として代表的なものは、下記のものが挙げられます[1]ノンカフェインのお茶のおすすめ人気ランキング10選【妊婦・子供にも!おいしいと評判のものを厳選!】

コーヒーテイスト

たんぽぽコーヒーとは?

たんぽぽコーヒーは、焙煎したたんぽぽの根っこを原材料にしたノンカフェインの飲み物です。たんぽぽ茶には、母乳の質を良くして母乳を出やすくする、冷え性や便秘などの改善、むくみを改善などの効果があります。見た目や香りはコーヒーに似ていますが、麦茶やほうじ茶に近いのが特徴です。

玄米コーヒーとは?

玄米コーヒーは、焙煎した玄米からつくられるノンカフェインの飲み物です。香ばしい味わいが特徴です。

和のテイスト

麦茶とは?

夏の風物詩である麦茶は、ノンカフェイン飲料です。クセがなく飲みやすいのが特徴です。ミネラルが豊富に入っているので、真夏の水分補給に役立ちます。

黒豆茶とは?

黒豆茶は、炒り黒豆を茶碗に入れてお湯を注ぎ、約2分ほど待つと完成します。アルコール代謝のサポート、血糖値の改善、むくみの解消、体を温めるなど、身体にやさしいノンカフェイン飲料です。

甜茶(てんちゃ)とは?

中国茶の一種である甜茶(てんちゃ)は、甘いお茶という意味があり、飲むとほのかな甘みを感じます。甜茶には、ミネラルが豊富に含まれています。

そば茶とは?

そばの実から作られるそば茶も、ノンカフェインドリンクの一つです。そば茶には、ルチンと呼ばれる成分が入っており、老化の原因の酸化を抑える働きがあります。他にも、冷え性改善や美肌効果、ダイエットなど、女性に嬉しい効果がたくさんあります。

どくだみ茶とは?

どくだみは、もともと万能薬であり、どくだみ茶には、血管強化、デットクス作用、整腸作用があるといわれています。冷え性や花粉症、ダイエット、高血圧の予防など、様々な健康効果が期待されています。

紅茶テイスト

ルイボスティーとは?

ルイボスという植物を原材料にした、ノンカフェインのお茶です。
ルイボスティーにはミネラルが豊富に含まれており、香りが良く、癖やしぶみが少ないのが特徴です。アフリカでは「不老長寿のお茶」として親しまれています。

ローズヒップティーとは?

野ばらが咲いた後の果実を原材料にした、ノンカフェインのハーブティーです。鮮やかな赤色で、爽やかな甘い香りと程よい酸味が特徴です。ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。

カモミールティーとは?

リラックス効果のあるハーブティーとして知られるカモミールティーは、皮膚や粘膜を健康に保つ効果や、免疫力を高めてくれる働き、生理痛の緩和など、さまざまな効果が備わっています。

飲み方は、ティーカップ1杯に対してティースプーン1杯~1.5杯を目安にポットに茶葉を入れ、沸騰したお湯を注ぎます。香りが逃げないように蓋をして、4分ほど煮出して茶こしで濾してください。

その他のハーブティーは、こちらのページ(外部リンク)が詳しいのでご参照ください。

ABOUT ME
髙橋菜里(管理栄養士・食養家)
しょくすり運営者。食が豊かになれば人が豊かになる、人が豊かになれば社会が豊かになるを信念に、食からはじめる健康管理(=予防食学)を発信しています。「大切なひと・もの・ことを健康にするお手伝い」を仕事としており、サイト管理運用をはじめ、商品やレシピの開発、食と健康講座、講演、電子書籍、コラムの執筆など幅広く活動中。著書に「がんばらないおせち」
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