5月なのに、寒い日が続きますね・・・
今日は、防災食・非常食にまつわる情報をまとめてみました。
災害などの有事に必要なもの
- 地震発生直後:頭巾やヘルメット、マスク、保護メガネ、安全靴
- 地震発生から数時間後:救急セット
- 地震発生1〜3日目:水、非常食、簡易トイレ、シャンプーシート、ボディシート、ガスコンロなどの加熱器具
災害時にあると便利なもの
災害時にあると便利なものについてまとめました[1]防災と減災の情報サイトあんしんラボ』https://www.bousaikan.jp/tokusyu/171020.html。一緒に備蓄しておくと安心ですね。
ラップ
- 食器洗いの水の削減:食器の上にラップを敷けば繰り返し使えます。
- 防寒具:自転車競技の選手が防寒のために体に巻くこともあるくらい保温力が高いです。
- 止血や固定:傷口の一時的な保護や、包帯や三角巾の代用になります。
- 紐の代用:ラップをねじり、3〜4本編み込めば、紐として使うこともできます。
- 窓ガラスの代用:割れた窓ガラスから雨風が入るのをしのぐのに使うことができます。
新聞紙
- 防寒具:新聞紙は高級な紙よりも繊維が粗く、空気がたくさん含まれているので、保温効果があります。下着と上着の間に新聞紙をいれるだけで、空気の層ができ、暖かくなります。
- 子どもの遊具:新聞紙でボールを作ったり、折り紙代わりにすれば、子供の遊具としても活用できます。
生理用ナプキン
- ガーゼの代用:傷口にあてたり、止血用パットとして使用できます。
- 下着の代用:災害時は洗濯ができないため、下着に貼り替えて使用すれば、衛生状態が向上します。
防災食・非常食・災害食とは
いろんな言葉が飛び交っていますが、基本的な部分は同じです。
辞書的な部分を確認すると、
- 非常食:凶作や天災が生じたときに食す、山野などに自生しているもので平時には食用に供しないものを指す語[2]『Wikipedia』https://ja.wikipedia.org/wiki/非常食
- 防災食:非常時に想定し、災害時の負担を減らすために備えておくもの
- 災害食:災害等の非常事態により通常の食糧の供給が困難になった時のための食糧のこと。災害対応食品の略で非常食よりも広く、日持ちのする日常食を非常食としても使おうという概念[3]https://ja.wikipedia.org/wiki/災害食
と定義されています。
非常食は何日分必要なのか?
電気・ガス・水道・通信・交通などのライフラインが復旧するには、一般的に3日間と言われています。非常食は最低3日分、余裕があれば1~2週間分備蓄しておくと安心です。
基本的な考えについては、農林水産省の冊子がわかりやすいので、こちらを参照ください。
3日分の非常食とは、1人当たりどのくらいのものなのか?
3日分の非常食といわれても、イメージがしにくいため、簡潔にまとめてみました[4]『YAMA HACK』https://yamahack.com/1912の数値を参考に編集しました。。
これは、あくまで必要最小限ですが、
- 水 :9L
- アルファ米 :5〜9食分
- レトルト食品:5〜9食分
- その他、乾パンや缶詰など
これを家族分蓄えておく必要があります。
また、被災生活で不足しやすい栄養素として、ビタミン、ミネラル、食物繊維、たんぱく質などが挙げられます。これらを補う野菜ジュースや乾燥食材をストックしておくことも大切です。
非常食を置く場所
台所以外に置いてください。
なぜならば、台所は、冷蔵庫、ガスコンロ、電子レンジ、炊飯器、食器棚、食器類など、災害時に一番ものが散乱しやすく、ガス漏れなど起きていた時には非常に危険な場所だからです。
台所が無事であれば、冷蔵庫や冷凍庫などの食材から消費し、なくなってから、非常食を食べ始めます。リスクヘッジのために非常食は用意しておくものなので、家の間取りによっても異なりますが、玄関や廊下などなるべく危険の少ない場所に置くことが望ましいです。
【2019年最新版】防災のプロが選ぶ!おすすめ非常食ランキング
非常時とはいえ、おいしいものを食べたいはずです。私の個人的なおいしい非常食ランキングをつくろうと思いましたが、防災士の方が選ぶおすすめの非常食がすでにまとめてありました[5]『防災と減災の情報サイトあんしんラボ』https://www.bousaikan.jp/tokusyu/180129.html。
13位 クロレラ科学研究所 水をそそげばアッというまに「きなこ餅」
管理栄養士の視点からみて、非常食選びで気をつけてほしいこと
加えて、非常食選びについて災害支援の経験がある管理栄養士の視点から、現場をみて思ったことについて書き足したいと思います。
①調理の側面から
アルファ米やレトルトパウチの白米を
なんといっても、主食の確保は重要です。アルファ米は水でも戻せますし、お湯を確保できれば温かいごはんを食べることができます。最近では、おいしいアルファ米も増えてきているので、試してみてください。炊き込みご飯のような味付きのものも多く存在しますが、余計な塩分や添加物を含んでいる場合があるので、基本的に白米で充分です。
レトルトパウチのごはんは、普段は電子レンジで加熱しているイメージがありますが、調理加工済みの食品なので、開けてそのまま食べることもできます。(味は落ちますが。)だいたい1年程度保存期間があるので、日頃から多めにストックしておくと便利です。
実はお粥がおすすめ
お粥なんて病気の時にしか食べない!と思う人も多いはず。実は、災害時こそ、お粥がおすすめです。お粥は、エネルギー補給だけでなく、水分補給を同時にすることができます。災害時は水がとても貴重なものになり、水分不足から体調不良を起こす人も多く、食事からこまめに水分が摂れることが理想です。また、避難所生活のストレスから胃腸の不調をきたす人も多いため、消化にやさしいお粥をストックしておくと重宝します。
レトルトパンは適度に
加熱不要でおいしいため、レトルトパンも重宝します。ただし、チョコレートやキャラメルなど糖分の高いものや味が濃いものは、あまり備蓄量を多くすると胸焼けを起こしたり、味に飽きたりするので注意が必要です。
そのまま食べられる缶詰を
3日間はライフラインが整わないことを前提に考えてください。もし家で被災し、台所が使える状況であれば、基本的には冷蔵庫・冷凍庫にあるものから消費していきます。ですが、台所が使えない状況になると、加熱調理などは難しくなります。そのまま食べてもおいしい缶詰類をストックしておくことが望ましいです。
②栄養バランスの側面から
避難所生活の中できたしやすい体調不良として、
- 便秘
- 口内炎
- 肌トラブル
- 血圧上昇
- 食欲不振
- 不眠
- 疲労
などが挙げられます。
これらの原因は、主に野菜不足です。
野菜ジュースのストックする
日頃の食生活においては、野菜ジュースより、生の野菜を食べることを推奨していますが、非常時において野菜のような生鮮食品を確保することは難しいです。野菜ジュースでもビタミン補給はできますので、状況や体調にもよりますが、野菜が摂取できていないようであれば、1日1〜2本程度摂取してください。
日頃から根ものの野菜をストックする
にんじん、たまねぎ、じゃがいも、かぼちゃなどは比較的長期保存可能な食材です。ガスなどの火がなければ調理が難しいものもありますが、災害発生後3日〜1週間頃のライフラインが復旧し、栄養不足になり始めたときに重宝してきますので、日頃からストックしておくと便利です。
フリーズドライの野菜や乾物食材をストックする
根もの野菜同様ライフラインの復旧後になりますが、栄養補給という意味でストックしておくと助かります。
- 乾燥野菜
- 無糖ドライフルーツ
- 無塩ミックスナッツ
- ひじき
- わかめ
- のり
- かつおぶし
- 切り干し大根
- 高野豆腐
- 大豆
グラノーラなどの高栄養食品、栄養補助食品の活用
野菜だけでなくでも、ビタミンやミネラルの補給方法はあります。果物やナッツがミックスされたグラノーラは栄養が添加されているものが多く、そのままでも食べれれることが利点です。また、ビタミン・ミネラルが補給できるゼリー飲料などをストックしておくこともいいでしょう。
ツナ缶の活用事例
ツナ缶ランプ
災害時に話題にもなった「ツナ缶ランプ」について、改めて資料[6]防災と減災の情報サイトあんしんラボ』https://www.bousaikan.jp/tokusyu/171020.htmlを参考にしながら、編集し直しました。
用意するもの
- ツナ缶 1缶
- 紐(ティッシュのこよりでも可)
- 缶切りや金槌
- マッチやライターなど火をつけるもの
つくり方
- 缶の蓋の中心部に穴を開けます。
- 穴に紐を通して、缶の中の油につけます。
- 火をつけます。
※災害発生後、火を使う場合はガス漏れや引火性のものが無いかなど、周囲を充分確認してから、使用してください。
レシピなどの情報はまた随時、追加していきたいと思います。
References