おはようございます!
今日はお正月のおせちでよく聞かれる質問についてまとめました。
Q.どんなおせちがあるのか?
おせち料理の基本形は、①祝い肴(三つ肴、口取り)、②煮しめ、③酢の物、④焼き物からなります。近年では、流通や保存の技術が発達し、刺身などの生モノが入るようになったり、西洋料理との融合や、一人向け・ペット向けなど多様なおせちが出回るようになりました。
Q.なぜ、おせちは重箱に詰めるのか?
おせち料理を詰めるのには組重(組になった重箱)を用います。重箱に詰める意味は、めでたさを「重ねる」という意味で縁起をかついでおり、重箱は外を黒塗り、内を朱塗りとしたものが正式とされています。
Q.重箱は、何段が良いのか?
五段重の場合は、一番下の段を空にして、来年は重箱をいっぱいにできますようにと願いを込めるときと、家族の好物やたくさん作った料理などを詰める控えの重として用いられます。
四段重の場合は、春夏秋冬を表しており、また完全を表す「三」を重ねるという意味があります。四(し)が「死」を連想させ、不吉で縁起が悪いことから「与の重(よのじゅう)」と呼ばれています。
Q.何段目に、何を詰めたらいいのか?
一の重には、黒豆、数の子、田作りなどの【祝い肴・口取り】を詰め、二の重には、ぶりや鯛、海老などの海の幸を【焼き物】を詰めます。焼いた肉類やフライ物を入れる場合も、二の重を使います。三の重には、他の重のように複数種類の具材を入れるのではなく、蓮根や里芋、くわいやごぼうなどの山の幸を一緒に煮た【煮しめ】をたっぷり詰めます。与の重には、紅白なますや菊花かぶなど、日持ちのする【酢の物】を詰め、五の重には、【空もしくは家族の好物】を詰めます。五の重は、年神様から授かる福を詰める場所とされており、できるだけたくさんの福が入るように、何も入れないようにします。地域によっては、家族の好物や、たくさん作った料理などを詰めます。
四段重を使う場合は、空となる五の重を省くだけで良いです。三段重を使う場合は、焼き物が入る二の重にスペースを作り、そこに酢の物も一緒に入れます。段数が変わっても、一の重と三の重に入る具材は変わりません。
Q.なぜ、おせちは日持ちする料理が多いのか?
お正月という神様を迎える時期に炊事などで騒がしくしてはいけないため、火を使う煮炊きを最小限に留めるという説と、三が日は女性を家事から解放するための2つの説があります。
Q.おせちは、地域による違いはあるのか?
地方により祝い肴の構成が異なり、関東では黒豆、数の子、田作り(ごまめ)の3種、関西では黒豆、数の子、たたきごぼうの3種になっています。また、関東では隙間なく料理を詰めるのに対して、関西では裏白などを飾りつけながらふんわりと散らしながら詰めます。(最近は、関東のスタイルが主流になっています。)
さいごに
おせちには、それぞれ意味が込められています。その意味も楽しみながら、会話のネタのひとつになれば幸いです。
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